「この世界の片隅に」観てきました。
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ずっと観よう観ようと思ってた、
「この世界の片隅に」鑑賞してきました。
はぁぁああ…………(ため息)
戦争はダメだー。
絶対ダメだー。
戦時中の、飢えと不自由な生活が続く極限状態のさなか、
一見楽しそうにも見える生き方の主人公「すずさん」。
でもそれは「そうしないとやってられない」の裏返しであり、
そんな明るいすずさんをも追い詰めていく戦争の残酷さ。
でも、それでも、
最後は希望を持って劇場を後に出来た。
全然良くない状況なのに、
「良かった」と思える不思議な終わり方。
面白かったとか泣けたとかそんな次元を超えた何かだった。
「史実の恐ろしさ」をまざまざと見せられた。
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「戦艦大和に2700人乗ってる」
(沈むけどね!)
「今の光、何?」
(原爆落ちたね!)
未来人の我々だからこそ分かる痛々しい描写。
細かく月日が表示され、進んでいき、
「あの8月」へ向かうカウントダウンが怖い。
けど一方で、
「もうすぐ、もうすぐ終わるから! 終戦になるから!」
と念じてしまう。
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各所で大絶賛だし、友人知人も絶賛の嵐だったのでずっと気になってたんですが、
なかなか踏ん切りがつかなかった。
その理由は明白で、
「戦争の話だから、見終わったら悲しい気持ちで沈むのではないか」ということ。
でもその心配はいい意味で裏切られました。
4コマ漫画のような細かいオチが続く、
言うなら「ギャグマンガ戦争日和」とでも言いましょうか。
そういう意味で、
「わざわざ鬱になりに観に行きたくないよぅ……」
という心配は杞憂でしたよ。
もちろん、悲しい事件は沢山出てくるけど、やりきれないけど、
それでも最後は「希望」に満ちて終わる。
不思議だ。
そんな「ズッコケすずさんの日常」を刮目せよ。
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日本だけどまるで別世界のようで、
でも確かに数十年前の日本で起きた事で。
今から原作やら文献やら追いかけようと思います。
「火曜たまむすび」で町山さんが熱く熱く語った回と、
タマフル「ムービーウォッチメン」宇多丸師匠がアツく、アツく語ってた事が、
今なら「ああ、あの事を言っていたのか」と分かるはず。
各所で絶賛の嵐なのがわかる、素晴らしい作品でした。
何より、「クラウドファウンディング」により、
有志が集め寄ったお金で制作されたという事実がまた泣けるじゃない。
良い話の製作過程までイイハナシダナー。